本記事は3回の記事に分けて紹介してきた白馬岳1泊2日登山レポートの最終回です!
2日間の行程は下記のとおり。
- 1日目:猿倉登山口~大雪渓~白馬岳(白馬山荘泊)
- 2日目:白馬山荘~白馬岳~小蓮華山~天狗原~栂池自然園
今回は2日目に歩いた白馬山荘→白馬岳→栂池自然園の登山レポートをお送りします。
1日目の大雪渓やお花畑も圧巻でしたが、2日目は白馬岳から続く稜線歩きが気持ちよくて最高でした!
【登山レポート】白馬山荘→白馬岳→栂池自然園のルートを紹介!
さっそく白馬山荘~白馬岳~栂池自然園までのルートを紹介していきます!
ピンポイントでルートの様子を見たい場合は、下記のリンクをクリックしてください。
- 白馬山荘で朝日を迎えて絶景が広がる白馬岳山頂へ(白馬山荘~白馬岳)
- 白馬岳から小蓮華山までは気持ちのいい稜線歩きが楽しめる(白馬岳~小蓮華山)
- コバルトブルーが美しい白馬大池をぬけて白馬乗鞍岳へ(小蓮華山~白馬大池~白馬乗鞍岳)
- 白馬乗鞍から天狗原までは急坂が続く(白馬乗鞍岳~天狗原~栂池登山口)
白馬山荘→栂池自然園の地図とルートの概要
コース:白馬山荘 →(20分)→ 白馬岳 →(30分)→ 三国境 →(40分)→ 小蓮華山 →(90分)→ 白馬大池 → (90分)→ 天狗原 →(60分) → 栂池登山口※栂池自然園駅
コースタイム:約5時間30分
距離:約9.7km
標高差:約1,400m
地図:YAMAPで見る
栂池自然駅~白馬岳のコースは白馬岳登山の人気コースの1つ。
- 多種多様な植物が咲く高層湿原「天狗原」
- コバルトブルーが美しい「白馬大池」
- 「小蓮華山~白馬岳」のダイナミックな稜線歩き
と景色の変化を楽しみながら登山ができます。
また、標高1,860mに登山口がある栂池自然園(ビジター)までは、ロープウェイとリフトでアクセスできるのも魅力的。
- ロープウェイとリフトのおかげで標高が稼げる
- 猿倉ルートのように長い雪渓歩きがない
という点から、白馬岳へのルートの中では初心者向として紹介されたりします。
白馬山荘で朝日を迎えて絶景が広がる白馬岳山頂へ
では、ここから2日目の登山レポートスタートです!
8月5日、日の出時刻は4:47。
ご来光が見たかったので、4:00すぎに起床して屋外へ出ました。
前日、白馬山荘のスタッフさんに、
「白馬岳の山頂以外に朝日を見る良いスポットはありますか?」
と聞いたら、小屋の裏側(白馬岳側)にあるビューポイントを教えてもらえたのでそこへ向かいます。
4:30ごろの時点で多くの人がご来光を待ち構えていました。
4:50ごろ朝日とご対面!
今日の天気は期待できそうです!
左側の小高い丘みたいになっているのが白馬岳の山頂です。
よーく見ると山頂にも人影が見えています。
昨日はガスっていてもやーっとしか見えなかった「白馬鑓ヶ岳(しろうまやりがたけ)」と「杓子岳(しゃくしだけ)」も姿を見せてくれました!
山荘に戻って朝ごはんを食べたら、準備をして6:00ごろに出発です。
天気が良いので気分も爽快!
約20分で山頂に到着!
前日はこんな感じで真っ白でしたが…
今日は展望バッチリです!
山頂から東側(猿倉&大雪渓側)を見下ろすとこんな感じ。
断崖絶壁になっていた迫力がすさまじいです…!
山荘の方面を見ると、白馬三山や立山連峰の姿もバッチリ見えていました!
最高の絶景です!
写真右側の尖っているのが「剱岳(つるぎだけ)」、左側にあるのが「立山(たてやま)」です
いつかここの縦走もしてみたい…!
西側にはうっすら日本海も見えています
山頂からの大展望はただただ見事でした!
晴れてほんまに良かったー!
白馬岳から小蓮華山までは気持ちのいい稜線歩きが楽しめる
山頂で展望を楽しんだら、栂池登山口(栂池自然園)へ向けて出発。
ここから、すばらしい稜線歩きがはじまります!
気分は天空散歩です。
さらに、登山道脇を見ると色んな花の姿が。
前日に引き続き、花に癒やされながら進みます。
景色見て、花を見て、足元見て…と忙しい(笑)
ただ、稜線上には石でガラガラしてるところがあるので、よそ見をしすぎないように要注意です。
(僕は何度かこけそうになりました汗)
途中にはこんな感じで高度感があるところを降りる箇所も。
両手を使えば難なく降りられますが、昨日からの疲れもあるので油断せず慎重に下ります。
さっき下ったところを振り返って撮ったのがこれ。
けっこう高低差がありますよね。
山荘を出発して約1時間。
7:00ごろ「三国境(みくにざかい)」に到着。
ほぼコースタイム通りです。
三国境は名前のとおり「長野・新潟・富山の県境」になっていて「白馬岳、白馬大池、雪倉岳方面の分岐」でもあります。
三国境の近くにはコマクサが群生していました。
昨日は見かけなかったので会えて嬉しい!
三国境から次の目的地の「小蓮華山(これんげやま)」を見るとこんな感じ。
小蓮華山までのコースタイムは約40分。
すばらしい稜線歩きは、まだまだ続きます!
小蓮華山まではアップダウンしながら進みます。
振り返ると見える白馬岳。
もうあんな遠くになってしまった…。
7:40ごろ小蓮華山に到着!
ちょっとここで小休止。
小蓮華山からは「鉢ヶ岳(はちがたけ)」「雪倉岳(ゆきくらだけ)」がよく見えていました。
それと印象的だったのが、小蓮華山の山頂に刺さった鉄剣。
明治から祀られているものらしいですが、カッコいい!
“剣”ってなぜか男心をくすぐってきますよね(笑)
山頂からは「白馬大池(はくばおおいけ)」がちらっと見えました。
小蓮華山から白馬大池までは、90分ぐらいの道のりです。
コバルトブルーが美しい白馬大池をぬけて白馬乗鞍岳へ
小蓮華山を出発!
まだ稜線歩きは続きます!
小蓮華山周辺のお花畑も見事でした。
東側の眼下には白馬村や小谷村が見えています。
アップダウンしながら天空歩きを楽しみます。
小蓮華山の次に出てくる小ピークが「船越ノ頭(ふなこしのかしら)」です。
8:30ごろ船越ノ頭に到着。
船越ノ頭からこれまで歩いてきた道を振り返った一枚。
稜線歩きもこのあたりで終了です。
気持ちよかったー!
船越ノ頭を出発すると、白馬大池にだんだんと近づいてきます。
船越ノ頭から白馬大池の斜面には「雷鳥坂(らいちょうざか)」という名前がついています。
名前のとおりライチョウに出会いやすいスポットらしいのですが、このときはお目にかかることができませんでした…残念!
雷鳥坂から見た「白馬大池」と「白馬大池山荘」です。
白馬大池は美しいコバルトブルーの湖で目を奪われます。
どこか神秘的な雰囲気を感じますね。
ちなみに、大池周辺もお花畑で有名。
僕が行ったときはミヤマカラマツやチングルマが一面に花を咲かせていました。
9:15ごろ、大池山荘に到着。
白馬山荘を出て3時間ぐらいたっています。
山荘前ではトイレを借りたり、水を補給して小休止。
だんだんと下りの疲れが出始めてくるころに、山小屋があるのはありがたいですね…。
山荘の前にはいくつかテントが張られていました。
ここでテント泊するのも気持ちよさそう~。
山荘を出発したら「白馬乗鞍岳(はくばのりくらだけ)」を経由して「天狗原(てんぐっぱら)」を目指します。
白馬大池と山荘にさよならです!
山荘から白馬乗鞍岳までの道には、写真のような岩の上を歩く場所が出てきます。
岩はしっかりしているので安心感はあるのですが、岩と岩の間に足をとられないように注意です。
岩の道をぬけると一面にハイマツが広がる光景が。
ここからゆるやかに上がっていくと…。
巨大なケルンが見えてきます!
このケルンがあるのが、白馬乗鞍岳の山頂です!
白馬乗鞍から天狗原までは急坂が続く
“乗鞍岳”と聞くと飛騨にあるほうが有名ですが、こちらは白馬verの乗鞍岳。
山頂周辺は展望があるわけではなく、だだっ広いハイマツ帯になっています。
これはこれで面白い光景。
「猿倉→白馬岳→白馬大池→栂池」のルートは、色んな景色が見られるので飽きないですね。
白馬乗鞍岳を抜けてしばらくすると道は下り基調に。
ここから天狗原までの下り(約50分)は急坂が続きます!
振り返って撮った1枚。
こんなガラガラした道を下っていきます。
途中には小さな雪渓も。
アイゼンなしで歩けましたが、滑りそうでけっこう怖かったです…!
雪渓を抜けると大きな岩がゴロゴロした区間が出てきます。
岩についたマークを目印に、ここも慎重に下ります…。
眼下には天狗原と歩道らしきものが見えてきました。
まだまだ遠いですね(汗)
時には補助ロープを使いながら、急坂をひたすら下りていきます。
だんだんと足に疲労が溜まってくる…。
8月5日は土曜だったので、登りの人がたくさんいましたがみんな辛そうでした…。
栂池~白馬岳のルートは登山口の標高が高いことから、”体力がない人向け” と紹介されているのを目にします。
ただ、この道を下ってみると「そんなに楽な道じゃないな…」というのが正直な感想です(汗)
なんとか木道が見えました!
一気に湧き出てる安心感!
10:40ごろ天狗原に到着!
白馬山荘を出発してから4時間30分ぐらいたってます。
ベンチがあったのでちょっと休憩。
天狗原は標高2200mにある高層湿原。
本来はもっと瑞々しい雰囲気なのかもしれませんが、全体的にちょっと水が少なめな感じでした。
湿原にはワタスゲやヒオウギアヤメの姿が
(下りで疲れて写真を撮る余裕がなかったので、いま思うともったいなかったですね汗)
小休止したらゴールの栂池自然園(登山口)へ向けて出発です!
天狗原~栂池登山口までは、コースタイムだと1時間ぐらい。
で、「あとは木道を歩くだけやから楽なんかな?」と思っていたのですが…
天狗原から少し歩くと木道は無惨にも終了。
こんな感じの道をひたすら下っていきます。
これがまたジワジワと足の体力を削ってくる…。
ロープウェイの駅がたまに見えるのですが、疲れがあるからか遠くに感じます…。
ちなみに、このルート上には「銀嶺水(ぎんれいすい)」という水場があります。
このときはスルーしてしまったんですけど、どんな水なのか飲めばよかったなー。
白馬乗鞍からの下りは正直しんどかったです…。
下り道を黙々と進んで…
11:30ごろ栂池登山口に無事下山!
(”お疲れ様でした”の文字が沁みます笑)
白馬山荘から5時間30分なので、ほぼコースタイム通り。
休憩や写真を撮る時間を含めてこれなので、けっこうペースが上がっちゃいましたねー。
登山道の入口はこん感じ。
登山口には栂池ビジターセンターや公衆トイレ、栂池山荘があります。
ロープウェイの出発まで少し時間があったので、栂池山荘のさるなしソフトを購入。
下山後の甘いものは最高です。
栂池自然園から白馬までのアクセス(リフト→ロープウェイ→路線バス利用)
ここからは、栂池登山口(ビジターセンター)から白馬までのアクセスを紹介します。
登山口に着くと「登山終了!」という感じがしますが、
栂池登山口 → ロープウェイ(約7分)→ リフト(約20分)→ 栂池高原バス停 → バスで白馬駅へ(約25分)
とロープウェイとリフトを乗り継いで移動するので、真の下山まではけっこう時間がかかります。
栂池高原バス停→白馬駅の路線バスは本数が少ないので、油断してバスの時刻を乗り過ごさないよう注意してください!
栂池登山口→ロープウェイ→ゴンドラリフトのアクセス
まず、栂池登山口からロープウェイの栂池自然園駅までは5分ぐらい歩きます。
駅に着いたら下り線のりばへ。
ロープウェイ&リフト共通の片道きっぷは大人2,000円でした。
ちょっとお高めですが、これで一気に下山できるなら仕方ありません!
ロープウェイ&リフトの詳細は下記のリンク先からどうぞ。
ロープウェイに乗ったら、約7分で下にある栂大門駅へ。
そのあと3分ほど歩いて、ゴンドラリフトの「栂の森駅」に乗り継ぎます。
リフトの所要時間は約20分です。
リフトでは窓からの景色を見てのんびり。
ゴンドラリフト「栂池高原駅」に到着です。
このあとは白馬村中心部への路線バスで白馬駅へ戻ります。
栂池高原駅→白馬駅へ
路線バスのバス停はリフトの駐車場に併設しています。
これが「白馬駅-栂池高原」の路線バスです。
時刻表や路線図は下記のリンク先で確認してください。
白馬駅までの所要時間は約30分(運賃570円)です。
疲れもあったので車内では爆睡でした。
白馬駅に着いた後は、下山飯を求めて量が多くて美味しいと評判のおおしも食堂へ!
チキンカツカレー大盛を注文したら大満足の味とボリュームでした!
腹ペコでガッツリ食べたい人にオススメです!
さらに、汗を流しに日帰り入浴ができるみみずくの湯へ
日焼けでヒリヒリしましたが、さっぱりできて気持ちよかった~
白馬山荘~白馬岳~栂池自然園を歩いての感想
白馬岳~船越ノ頭までの稜線歩きが気持ちよくてとにかく最高でした!
さらに、コース上には「白馬大池」や「天狗原」といった見所も多く、景色の変化も楽しめるので歩きがいのあるコースです。
ただ、白馬大池~栂池登山口(栂池自然園)の道のりはかなりの急坂!
下りでもゴリゴリと体力を削られましたが「登りもかなり辛そうやなぁ…」と思いました。
猿倉ルートのように雪渓歩きが続く場所はありませんが、登山に慣れて体力がついてきた人向けのコースかなという印象です。
さいごに
3回の記事に分けて白馬岳1泊2日のレポートをお送りしました!
大雪渓から始まり、お花畑、稜線の絶景、日本最大級の山小屋…など見どころ盛り沢山の山行で大満喫の2日間でしたね~。
今回は猿倉→白馬岳→栂池の王道ルートを歩きましたが、次に白馬岳に登るときは別のルートで白馬三山の縦走をやってみたいです。
今回の記事が白馬岳登山の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!