以前の記事では、2022年6月20日仙丈ヶ岳登山の様子をお伝えしました。
この前日には甲斐駒ヶ岳にも登っているのですが…
「夕方までは晴れ→雨」という予報が外れて「朝から曇り→昼からは雨時々曇り」という一日でした…。
眺望はほぼ楽しめなかった…
でも、そんな天気の中でも登山中にいくつもの花に出会うことができて楽しめました♪
高山にいくと普段見られない花を目にできるので面白いんですよね。
今回の記事では、そんな甲斐駒ヶ岳登山中に出会った花9種類をご紹介します!
6月に甲斐駒ヶ岳で出会った花
甲斐駒ヶ岳で出会った花を写真付でご紹介します!
ざっくりではありますが、後半に行くほど標高の高い場所で見つけた花になっています。
マイヅルソウ
まずは、マイヅルソウ。
こちらは登山口の北沢峠周辺でも見かけました。
6月ぐらいに白くて小さな可愛い花を咲かせます。
花の名前は「花の咲いている姿が鶴が舞っている形に見える」ことに由来して付けられたんだとか。
オシャレすぎる(笑)
コミヤマカタバミ
森の中でたくさん咲いていたコミヤマカタバミ。
パッと見た時の印象は“清楚”。
白い花に紅紫色の脈が入っているのが、清楚をより際立たせています。
僕がよく足を運ぶ東京の山では、ミヤマカタバミはよく見かけますが、コミヤマカタバミはあまり見ないですね。
(奥多摩に行くと見ることもありますが…)
どちらかというと、天気が良いときよりも梅雨時期のほうが映える花かな?と思います。
ギンリョウソウ
ギンリョウソウ。これは見たことがある人も多いかもしれないですね!
夏の初め頃に、森の中で地面から白いニョロっとしたものが出ていたら大体この子。
キノコっぽいですが、これでもちゃんと花を咲かす植物の仲間です。
自分で光合成して栄養を作らずに、土の中の菌類と共生して栄養を得て生きているのでこんな白色をしています。
漢字で書くと…
銀龍草
カッコ良すぎる!笑
キバナノコマノツメ
登山口から甲斐駒ヶ岳に登る途中まで、色んな所で目にしたキバナノコマノツメ。
どちらかというと、黄色のスミレは低山よりも高山に分布するものが多いです。
キバナノコマノツメは花が少し丸みを帯びているのですが、葉っぱも先端が丸っぽくなっているのが特徴。
全体的に丸っとしていて優しい雰囲気なので、見ていて癒やされるスミレです。
ゴゼンタチバナ
樹林帯で見つけたゴゼンタチバナ。
この子の花には、色々と面白い特徴があります。
1つ目の面白い特徴が花の構造。
じつは白くて花みたいに見えるのは、「装飾花(そうしょくか)といって虫達にアピールするための飾り」の部分。
真ん中の「モシャモシャと小さなものが集まっている部分」が本物の花です。
2つ目の面白い特徴は花の付け方。
ゴゼンタチバナには、葉っぱが4枚と6枚のものがあるのですが、花をつけるのは6枚の花だけだそう。
たしかに、僕も葉っぱが4枚で花をつけたものは見たことがないです。
みなさんも、登山中に見つけたら花の構造と葉っぱの枚数をぜひ確認してみてくださいね♪
タカネザクラ
登山中に見つけて、「え、サクラっぽいけど名前が分からん…」と悩まされたのがこのタカネザクラ。
サクラの仲間の中では、最も標高の高いところに分布するサクラです。
標高が最も高いところにあるので、「日本で最も遅く咲くサクラ」とも言われています。
6月にサクラを見られるなんて、なんだか得した気分でした!笑
コイワカガミ(ベニバナヒメイワカガミ)
斜面をピンクに彩っていたコイワカガミ。
イワカガミの仲間は分類がややこしく、この花が「コイワカガミなのか、それともヒメイワカガミなのか、はたまたベニバナヒメイワカガミなのか」は判断できませんでした(爆)
適当ですみません!
イワカガミの分類については、↓の記事を読むと「こんなに種類があるのか…」と唖然とします…。
>>ややこいのでどうでも良くなる品名分類だが、イワカガミ(イワウメ科)とイワカガミダマシ(サクラソウ科)くらいは区別しておきたい。
名前のことはおいといて、個人的には見つけると嬉しい花の一つです!
花の色合いが可憐でかわいいですよね。
キバナシャクナゲ
シャクナゲの仲間の中では、最も高い所に分布するキバナシャクナゲ。
高山に行くとハイマツ帯で横ばいに地面這うように生えている姿見かけます。
花をつけた姿はあまり見たことなかったので、ちょうど見られて良かったです!
淡い黄色の花が柔らかい雰囲気でいい感じ。
一度は群落で咲いているのを見たい花です。
ミヤマキンバイ
甲斐駒ヶ岳の山頂付近で咲いていたミヤマキンバイ。
6月~8月ぐらいに高山へ行くと色んな場所で目にする花で、咲いていると鮮やかな黄色に目が惹きつけられるんですよねー。
厳しい環境でもたくましく花をつけるミヤマキンバイを見ると、「よくこんな厳しい場所で生きてるなぁ」と感心しちゃいます。
「可愛い花なんだけど、どこか力強い」という真逆の印象を受ける花です。
花の観察に役立つアイテム
ヤマケイハンディ図鑑8 高山に咲く花
高山の花の名前を調べる時に、いつもお世話になっている図鑑。
本当は山に持っていきたいんですけど、持って歩くにはちょっとかさばるんですよね(汗)
なので、僕はいつも撮った写真を見返しながら、この図鑑を使って家で名前を調べています。
双眼鏡 オリンパス 8✕25 WPⅡ
以前の記事で紹介した双眼鏡。
近づけない岩場にある花や遠木の上で咲いている花を見る時に大活躍してくれます!
Vixen ルーペ メタルホルダーD20
マニアックかもしれませんが、ルーペがあると観察がより楽しくなります。
僕は山に行くとき「Vixen ルーペ メタルホルダーD20(レンズ経20mm、倍率10倍)」をポーチやポケットに忍ばせています。
倍率とレンズの大きさのバランスがいいので、自然観察ならこのルーペがオススメです。
まとめ:花の観察も登山の楽しみの一つ
今回の記事では、甲斐駒ヶ岳で出会った花を9種類ご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
普段、暮らしている場所では見ないような花が多かったと思います。
天気が少し悪くて景色が見えなくても、自然観察、山ご飯、など登山の楽しみは色々とあります。
(悪天候での無理な登山はもちろん厳禁ですが…)
次に山に行くときも、色んな花との出会いを楽しみにしたいなぁと思います!